達人のメール術 5分以内で 「~の件」はNG メールのコツ ネチケット

社内の連絡手段としてチャットツールが台頭しつつありますが、多くの会社で電子メールはまだコミュニケーションの柱。うちの会社も、チャットのチの字もないです。うちの会社の導入は夢のまた夢でしょう。

さて、メールについてはよくお世話になる割に使い方が拙い人も少なくありません

今日は、『伝わるメール術』(技術評論社)を書かれた平野友朗氏の本を取り上げて、ブログで紹介しようと思います。

今日の目次

  • 時短、ひな型活用から
  • 「どう動いてほしいか」を明確に
  • 宛名は「コピー&ペースト」が鉄則

時短、ひな型活用から

効率を上げたいなら、メールに費やす時間は極力減らしたいところですよね。私も今の業務でたくさんの人に一気に送る作業が結構多く、その度にかなり時間を取られてしまっています。5分以内で出来たら本当にありがたいです。

平野氏は「所要時間のイメージを持つのが効果的。目標は1通あたり1分」と話しています。いきなり1分は難しいかもしれませんが、「15分はかけすぎ」なのだそうです。よほど込み入った事情でもない限り、みなさんもせいぜい5分以内で書き終えたいですよね。

1通5分なら1時間で12通はこなせる計算です。1通10分で12通の場合に比べ、1時間も浮く計算になります。倍の時間をかけて効果が倍になるわけではないでしょうから、やはり時短効果は大きいです。まずは1通5分を目指してみましょう。

では、どうすれば時間を短縮できるのでしょうか。「型」を最大限に活用するのが平野式。型とは通常メールでよく使う書式、テンプレートのこと。ビジネスメールの多くは形式が似ていますよね。過去のメールをひな型にして、用件部分を書き換えれば用が足ります。「いつも最初から書き起こすのは無駄。テンプレートの活用は時間短縮の基本だ」と平野氏は話しています。

言われてみれば当然のことですよね。でもこれってかなり便利なんです。必要に応じてコピペするだけですからね。さらに宛先も大量にある場合は、その宛先もテンプレとして作っておくのも便利です。それについては最後のテーマとしてこのあと詳しく述べていますのであとでまたお読みください。

これならいちいち悩む必要もありません。「起承転結のようなストーリーはいらない。最初に最も重要な用件を伝え、続く部分で理由や事情を説明する形式が使い勝手に優れている」と語る平野氏。分量は1スクロールで主な用件が伝わる程度が目安。凝った表現をしようとせず、誰にでも分かる言葉で誤解されにくい書き方を心がけるのが基本。

社内メールでも、ものすごい長文を書く人っていませんか?はっきり言って読む気しないですよね。仲の良い人との雑談メールを除いて。そんな長い場合は電話しろと言いたくなりますよね、というか電話すべきです。

「どう動いてほしいか」を明確に

平野氏曰く、いいビジネスメールはタイトル(件名)からして違うそう。「~の件」「契約について」「こんにちは」といったあいまいな件名は失格。ひと目で趣旨がつかめないメールは放置されやすく、メールボックスでも埋もれがちになるそう。望ましいのは「~契約書確認のお願い」「~日定例会議の場所変更」など要点を凝縮した件名。

平野友朗氏は企業や官公庁などでメール術を指南する

これはちょっと意外でした。「~の件」とか、「~について」などは普通に使ってました。みなさんもそうしてませんでしたか?要はとにかくこれ以上に具体的に本文の要点を凝縮した件名にすべきってことなんですね。

忘れてはいけないのはビジネスメールは相手を動かすためにあるということですよね。だからこそ「発信者の思いや希望がきちんと伝わる書き方が必要になる」と平野氏は言います。メールの中身があいまいだと受け手は意味をつかみかね、無駄なやり取りが発生しかねません。それこそ時間の無駄。それどころか誤解を招き、期待とは異なる行為を誘発する可能性すらあります。

確かに、誤解は危険ですよね。文章が長ければ長いほど誤解の生じる可能性は高くなると私は思います。

平野氏曰く、「『伝える』と『伝わる』は別物。送る前に、受け手のつもりになって『この書き方で正確なアクションを起こせるかどうか』を検算しておきたい」とのこと。

メールは普通に対面で直接コミュニケーションをとる以上に気を使わなければいけません。そして相手の立場に立つということが何より大事。受け取った人の気持ちになって作ることが大事です。

メールでの意思疎通がうまくできれば、会議や打ち合わせの時間も減らせます。会って話すのは、相手の出方をうかがうようなデリケートなやりとり中心ということにすれば、面談の密度を高める効果も期待できます。「メールと面談を上手に使い分けることは、相手の時間を大切にすることにもつながる」と平野氏は語ります。

メールを効果的に使いこなすのはもちろんビジネスの基本的なスキルと言えますが、平野氏は一定水準を満たす業務メールを書けているのは「ざっと2割程度にとどまる。ちゃんと書き方を教わっていないのだから、書けないのは当たり前ともいえる」と辛口の評価を下しています。

改めて教わらなくても、そこそこには使えてしまうメールですが、落とし穴も潜んでいます。「面と向かって話すときは、適切でない言葉遣いや不明瞭な物言いを指摘してもらいやすい。ところがメールの場合は直してもらえるチャンスが少ない」と平野氏は語ります。

ここで私の経験から間違いないと言えることがあります。それは、普段から直接話したりコミュニケーションを対面でよくし合っている間柄なら、ほぼ誤解などはないですし、万が一あったとしても大した問題にはならないんです。お互いに相手がどんなタイプ、どんな人かがある程度分かっているからです。なので、普段あまり対面でコミュニケーションをとっていない人とのコミュニケーションほど気をつけないと危険です。かといって、普段コミュニケーションをとっていないからこそつい電話や対面は気を使ってコミュニケーションしづらいのでついメールになりがちじゃないですか?でも結局それで失敗するってことが多くないですか?私はそうです。なので、なるべく電話にすべきなのかなってことをアラフォーになって学んだ私です。でも極論を言えば、それも会社によるのかもしれません。

電話の受け答えには職場の流儀もあり、新人はそれを学びますよね。うちの会社も新人研修で簡単な研修を行っています。ところが平野氏によると、「メールの書き方をきっちり教えてもらえるケースはあまり多くないようだ」。そもそも教える側の上司や先輩がメール術を学んだ経験に乏しく、「誰も教えられる人がいない」(平野氏)というのが実情なのかもしれません。

うちの会社は、まさにそう。肩書きが上の課長や部長は普通にメールを返さない人ばかり。どうしようもない人ばかりだってすごく思います。これは転職してきてかなり驚いたことの一つです。人間として当たり前のことが出来ない管理職ばかり。プライドばっかり高くて、ただ偉そうに何様だって感じです。今まで何を学んで来たんだ?!と思います。

私も平野さんの本を読み、社内研修で、メールの書き方研修を若手に行いたくなってきました。ちょっと今度提案してみようかななんて思ってます。

宛名は「コピー&ペースト」が鉄則

さまざまな俗説がはびこっているのもメールに関するスキルの向上意欲をそいでいると平野氏はみています。たとえば、IT(情報技術)分野のベンチャー創業者のような人が「メールは宛名不要」「用件だけコンパクトに書け」などと我流の書き方を勧めることもある。カリスマ経営者からのメールなら、部下は必死に忖度(そんたく)して指示をまっとうしようとするでしょうが、一般的なビジネスパーソンにそんなパワーはありませんよね。

宛名を書かない流儀も見習うのは考え物。それどころか宛名には細心の注意を払うべきだと平野氏は指摘。相手の名前を間違うのはメールの失敗としては最大級。相手は不愉快になり、よい反応は期待しにくくなります。平野氏は「名前はコピー&ペーストが鉄則」と強調。

私も思います。自分の名前がよく間違われやすい漢字なのもあって、相手の名前には人一倍気を使います。旧字体かそうじゃないかなども気にします。なので私は逆に、自分に対するメールで漢字を間違う人がいたら、それでもうその人を判断できます。「あ、ここまでの人なんだな、大したこと無い人だな」って思います。間違いなくそうです。できる人などは絶対に間違いません。

どんなメールにも「全員に返信」で応じるのも好ましくありません。デリケートな情報まで全員に知らせかねないからです。「CC(同報)」欄にメールアドレスをやたらと連ねるのも感心しません。「上司へのアピールでCC先を増やす人もいるが、宛先に知らない人が大勢並んでいたら不快に思われかねない」と平野氏。

私は間違って社員一人宛のメールを全社員に送ったという非常に恥ずかしい思いをしたことがあります。穴があったら入りたいし辞めたくなりました。w 送るときには最大限の注意が必要ですね。

夜に送らないのも大事な気配りです。前の会社ではバカみたいに深夜にCCを入れてる課長がいました。自分はこんな時間まで仕事してるんだぞアピールとしか思えませんでした。しかも、日時などで決定的な証拠になるんですから、労基などに調査に入られてそんなメール見せたら一発でアウトなのに、バカですよね。送る方は片付いた気になるでしょうが、「ボールを投げられた」受け手の気分は考えないんでしょうかね。

最近は、米スラック・テクノロジーズが提供する「スラック」など、素早い情報共有に役立つビジネスチャットのツールが普及しつつあります。「メールは終わった」「もう古い」という声も聞こえてきている昨今ですが、平野氏は「すぐに廃れるとは考えにくい」とみています。

チャットツールは基本的に参加メンバーだけの閉じた空間で使うものであり、そのなかでの掲示板的な機能が中心というのが理由です。「チームで新しいプログラムを開発するときに不具合の報告を共有するといった用途にはチャットツールが向いている。一方、相手を特定して通知したり、業務の進行を管理したりするには、メールのほうが使いやすい」と平野氏は分析。特に経営陣の多くがメール文化に慣れているような場合は「いきなりの移行はハードルが高い」(平野氏)。まだしばらくは連絡の主役を務めそうなメール。みなさんもメール術を磨き直してみては??

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