今日は、就職や転職に際しての、履歴書と面接について面白い記事がありましたので、講評を兼ねてご紹介してまいります。
今日の目次
- 採用の構造
- 採用活動
- 適合度
- 人材像
- 人材像に沿った経歴書
■採用の構造
採用活動は大きく分けると2つのステップで構成されます。
A. 経歴書などの確認
B. 面接などでの確認
このうち、採用されるためにはどちらのステップを重視すべきだと思いますか?もちろん、最終的な合格を得るにはどちらのステップで落ちてもいけません。その意味では両方のステップが重要ということになります。
しかしAの経歴については、さほど重要視しないとするという会社があります。これは日本企業の特徴でもある、採用してから育てる方針をとる会社が多いためです。一方でどの会社でも必ずBの面接は行っています。
確かに、有名なZOZOの社長だった前澤さんも、ZOZOのバイトを募集した際に、全員と面接!ってことを大々的に掲げていましたし、「履歴書不要!いきなり面接!」みたいな広告や、ネットなども私自身見る機会が増えてきたのも確かです。
なので、もちろん、面接はある程度対策を行うことが必要だとは思うのですが、合格するために一番重要なことも面接なのでしょうか。
面接は多少誇張する人はもちろん、嘘をつく人もいるのは事実。そこで相手のウソを見抜く確率はどう頑張っても、100%にはなりません。
仮に採用される側が面接対策をしっかりするということは、企業側にとっては、採用に失敗する確率が増えるということにもつながります。本来であれば採用されないような人が、面接スキルが高かったがために間違って採用されてしまった。その結果、社内で活躍できず、すぐに退職してしまった、という事例はいくらでもあるそうです。
■見えないものを見極めるのが採用活動
採用面接などの選考に限界があるのはご存じでしょうか?
それは採用基準が悪いとか、面接スキルが足りていないからではありません。ましてや、採用される側がしっかり対策して、面接スキルを高めているからでもありません。
本質的に、その人がどれくらい仕事ができるかなんて誰にも分りませんよね?やらせてみないとわからないし、やらせてみたところですぐにはわからないから当たり前と言えば当たり前なんですよね。
所詮、紙と面接だけで判断するのが採用活動です。初めて会った人同士、私は言葉は悪いかもしれませんが、狐の化かし合いみたいなものとすら思ってます。
採用するほうも、採用されたほうも、実際に働いてみて、絶対に「こんな人だと思わなかった」というのは無い人のほうが少ないでしょう。それは当然なんですよね。
■採用時には優秀さだけではなく適合度を見ている
では、紙と面接の2段階のステップで企業はそもそも何を確認しようとしているのでしょうか。
それは適合度、つまり合うかな、合わないかな、ってことですね。
たとえば新卒であれば、多くの日本企業ではどの職種につけるかを決定せずに採用します。となると、いわゆる地頭の良さや性格の明るさなどを基準にすることが多いでしょう。あるいはうちの社風に合ってるかな?みたいな適合度として「隣で働いていてもおかしくない」という定性的な感覚かもしれません。
一方で中途採用であれば、どこかのポストに人が足りていないからその補充のために募集することが多いでしょう。私もその一人。だとすると具体的な職務内容とか任せられる責任の大きさなどが基準になるでしょう。もっとも、うちの会社は、結局公務員体質的な会社なので、外からの我々異分子を全然うまく動かせていないんですけどね・・・。結局は旧態依然としています。
そしてこの、採用対象となる人がどれだけ適合しているかを判断する手順が採用活動。となれば重要なことは面接よりもむしろ最初の経歴書の方になるでしょう。
■そもそも経歴が求める人材像に合っているか
このことは採用プロセスをフローで考えるとさらによくわかります。
採用プロセスとは、独立した選考の場ではありません。むしろ経歴書などで確認した「この人はうちに合うかも?」との可能性を、面接などで検証する作業です。
だから最も必要なことは、その二つの整合性であり、そもそも経歴書の時点で「この人はうちの会社が求める人材だ」と思わせることです。
確かにそりゃそうですよね。経歴書でそう思わせれば、面接に進めるわけですから。中途採用などではよほどのことがない限り、次の面接で終わりでしょうし、通過しやすくなっているはずです。現に私もそうでした。書類が通過して、面接一回して終わりでしたから。
あたりまえに思えるこんなことを、就職・転職活動を行っている多くの人は気づいていません。なんとか面接してもらえれば、本当の自分をアピールできれば採用される可能性が高まる、と考えてしまうんですね。それらは時間の無駄でしかありません。
ちなみに、面接の練習(模擬面接)なんて私は人生で一度もやったことがありません。必要ないからです。誤解の無いように申しますと、「準備」はもちろん怠りませんよ!
■求める人材像に沿った経歴書を書けているか
だから重要なことは経歴書の時点で、採用する企業側が求める要件を満たしていることが大前提なんです。その後に続く面接では、極端に言えば、経歴書がウソでないということが確認できればよいだけ。あとは運と縁です。
最近では、面接だけでなく、実際にその人物を知っている人から裏を取るなどもできます。新卒ですらフェイスブックなどを通じて「●●君を知ってますか?」という確認がとれます。
怖いと言えば怖い時代ですね・・・。
みなさんも、面接に行ったときのことを考える前に、とにかく履歴書に気合を入れまくって書くようにしましょう!
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