社畜・奴隷は損 勤務先を利用しよう 早期退職 メリット デメリット

「大規模なリストラを近く発表する。早期退職を募りたい」。

2018年秋、役員との定例会議の場で突然出た話題に、大手電機メーカーで管理職を務めていた松川奈津夫さん(仮名、58)は耳を疑いました。

「まさか自分にこんな日が来るとは思ってもいなかった」

部下からプレゼントされたタンブラーを手に持つ早期退職した男性

 まもなく届いた社内メールには、所属していた数千人規模の部門を解体し、45歳以上に早期退職を促す内容が記されていました。

「役員の肩書で定年を迎えたい。せめて子会社の社長になれたら」。

漠然と甘い見通しでいた自分を恥じると同時に、長く会社を支えてきた世代をあっさり切る会社の厳しさに驚かされました。

 会社なんて、奴隷のように社畜のようになればなるだけ損です。結局は社員のことより自分(会社)のことが大事。資本主義の中で当然と言えば当然なのですが、ただこき使われるだけの人生なんて嫌じゃないですか?

 それならば、「自分も会社を利用してやる」くらいの気持ちを持って勤務をし続けないと、このような目にあった時に、立ち直れなかったり、立ち直るのに非常に時間がかかったりします。スキルを磨くもよし、色々なものを盗んで、将来に活かしましょう。そして有給休暇はすべて取得すべきです。

 私も、今の会社で何の縁か、身近に精神的に病む人を数人見てきました。人間的に素晴らしい人たちです。幸い私の同期や先輩は復帰しましたが、私もいつそうなるか分かりません。明日は我が身くらいに私は思っています。私はそのような方たちを見て、気持ちがすごく変わってきました。そして子供が生まれたことも相まって気持ちが変わってきました。

 確かに私も社畜になりかけていたかもしれません。でもそれをその仲の良い先輩や同期が止めてくれたと言っても過言ではありません。

無理をしすぎても絶対に良いことは無い

会社に尽くしたところで結局病気になった時とかは会社は助けてくれない

んですよね。

割増退職金1億円=「ロートルは去れ」

次の事例をご紹介します。

1980年代初めに入社し、懸命に働いた。バブル直前で忙しく、土日も深夜も関係なかった。海外駐在員にも抜てきされ、出世街道を歩んできたつもりだった。「部署とタイミングが悪かった」というのが自分なりの”敗因”分析だ。

会社が45歳以上の社員に提示した割増金を含めた退職金は最大で約1億円と破格の金額だった。「年寄りは去れというメッセージだな」。額の大きさに、会社が組織の若返りを切望していると痛感した。

上司からは「君にはあと1年は給与とポストを保証するから、もう少し会社に残らないか」と耳打ちされたが、1年後の処遇は白紙で先の保証はない。給与が激減しても働き続けるのかと自問するうち、仕事への情熱は一気にしぼんだ。「65歳の定年後再雇用まで残っても活躍の場はない」と考え、1週間後に退職の申請書を提出した。

会社から「早期退職を認める」との通知が届いたのは約2カ月後。再就職先を探したが、介護などキャリアとは無縁の求人ばかり。唯一興味が湧いた会社の中途採用で初めて履歴書を書いたが、書類選考で落ちた。

3月末の勤務最終日。花束を贈られ、同僚の拍手の中で職場を去る姿を想像していたが、特段のねぎらいの言葉もなく後輩らは淡々と仕事を続けた。「明るく会社を去ろう」。社員証を返し、私物が入った荷物を抱えて会社を出ると、守衛から「長い間お疲れさまでした」と声を掛けられ、涙があふれそうになった。

これはまさに、社畜でまっしぐらに生きてきた人の顛末ですよね・・・。

「人生の生き直し」実感

さて、さらにまた別の事例をご紹介します。

 多額の割増金を蹴って会社に残った同僚は少なくない。「妻に家にいてほしくないと言われた」「辞めて何をしていいか分からない」。理由は似たり寄ったりだ。「生計のためではない。会社にしがみついていないとどう時間を過ごせば良いか分からないように見えた」と松川さんは話す。

 退社から半年。専業主婦の妻は「一緒に過ごす時間が長くなった」と喜んでくれている。外国人の観光案内のアルバイトを始め、平日に妻と映画や日帰り旅行を楽しむ。外食を減らしタクシーに乗らず、家計簿をつけて無駄遣いをやめた。「人生を生き直している」と思えるようになった。

 素晴らしいと思います。雇用延長なんて良いことないですよ。そんなに勤務先に尽くす人生って、正直自分の人生を生きていないです。実際に自分の時間ができたら、退職前に「することがない」なんてしていた心配はどこへやら、となるはずです。

 8月、松川さんは子会社社長に栄転した元同僚と居酒屋で再会した。かつて自分も目指した道に進んだ相手。だが会社のことばかり話す姿に、浮かびかけた羨望の気持ちは消えていった。「価値観は変わるものだな」

 松川さんは今、不動産投資や起業の準備にも取り組んでいる。会社からの”手切れ金”はまだ懐にある。「失敗は怖いがリスクを取る人生も悪くない」。もっとも「老後資金2千万円」問題など、高齢者を取り巻く環境は先行き不透明だ。早期退職で得た時間をどう使うか。手探りが続く。

 まさにこのような生き方は理想の一つです。あなたもそう思いませんか?本当は勤務先に勤務しているときから、不動産投資や起業をやっていればもっと良いです。ただ、難しい人は早期退職や定年後に、始めるのはとても良いことです。新しい知識として学ぶことも楽しいですし、新たなやりがいとして第2の人生、悪くないです。

■上場企業の早期退職募集、今年6年ぶり1万人の大台に


 改めて、最近は早期退職者を募る上場企業が増えています。東京商工リサーチによると、2019年1~9月に早期退職の募集を実施すると公表したのは少なくとも27社で、対象は計約1万300人に上ります。会社数はすでに18年の12社を大幅に上回り、人数は6年ぶりに1万人の大台に乗せました。

 同社によると、上場企業による早期退職実施の理由は近年、業績不振だけでなく、業績が好調なうちに社員を減らす「先行型」も目立つようになりました。事業を選択・集中しやすくするのが狙いで、勤続年数の長い中高年が主な対象。
 一方で、企業は若手やデジタルに強い人材の中途採用を増やしており、バブル崩壊後のリストラとは様相が異なります。やはり戦後長らく続いた終身雇用が崩れ、シニア向けの転職ビジネスも広がりつつあるということでしょう。

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