会社の将来性チェック! 人事のプロが明かす3つの基準

このブログをご覧になっている方で転職を考えている方はいらっしゃると思います。その中でも、転職したほうがいいのか、それともここでそのまま頑張るべきか迷われている方もいるでしょう。今いる会社の将来性について3つの判断基準というものがあり非常に面白いのでご紹介させていただきます。

今日の目次

  • 社員向け施設はきれいか汚いか
  • 教育研修の仕掛けはあるか
  • 昇進した人が活躍しているか
  • 会社の成長性を左右するたった一つの経営層の意識

■社員向け施設はきれいか汚いか

1つ目は、「従業員だけが見ることのできるエリアは『きれい』ですか?」というものです。

この場合のきれいさとは、整理整頓という意味だけではありません。

古くなった設備や備品が、ちゃんと新しいものに交換されているかどうか、という意味を含みます。

飲食店や小売店などはわかりやすいですね。

お客様が入られるエリアではなく、スタッフがPCを扱う小部屋とか更衣室などが対象となります。

事務系の会社の場合には、そもそも応接室や会議室以外全般です。そこでの設備や備品とは、机や書架、複合機やPCだけでなく、給湯室の冷蔵庫や窓のブラインドなどを含みます。

うちの会社は綺麗なほうだとは思いますが、大手などに比べるとまだまだなところがあります。

営業系の会社の場合には、社用車も含めて考えてみてください。

そして自社ビルであるのなら、トイレがウォシュレットになっているかどうかもチェックしましょう。

この質問に対して、〇や△程度なら、将来性は否定されません。しかし×なら、少なくとも飛躍的な成長の可能性は低くなります。ケチ、ということが理由ではありません。

■教育研修の仕掛けはあるか

2つ目は、社内の教育や研修の仕掛けがあるかどうかです。

これは座学での研修に行けるかどうかを聞いているのではありません。重要なことは、教育や研修に対して、社内の雰囲気が前向きになっているかどうかです。

やばい・・・これはうちの会社はあまり前向きではないと思います・・・。社内研修に関してですが、何のための研修かわからない研修もあり、ただ時間と金の無駄という研修も多くあります。削ってかないとだめですよね。

例えば、定額制研修受講の契約をしていて、毎日なにがしかの研修に5人程度までほぼ無償で行けるとしましょう。けれども契約していることが重要なのではなく「今日、リーダーシップ研修があるので出席してきます」と言える社風かどうかがポイントなのです

「研修? 金にもならないのに、そんなのに行ってどうするの」

「俺が若いころは先輩の背中を見て学んだものだよ」

という意見ばかりが出る社風だったら、研修の契約には意味がありません。実務が優先され、研修受講を上司が承認しないからです。

会社によっては毎年の研修受講を義務化している場合もありますが、そのような方法は仕掛けとして有効です。

あるいは上司が部下を育成することを義務付けているような場合もあります。たとえば部下を教育しているかどうかを評価制度に反映する、という方法があります。数字で測るために部下の研修受講回数を評価基準にしていたり、育成のための部下とのフィードバック面談回数を評価基準にしていたりする例もあるのです。

そうすることで、上司が部下を育成することを社風として確立しようとしている場合には、会社が将来性は高まります。

うちの会社は、お金が絡む研修などは課によっては提案しづらい状況です。私も前の前の課では自分から提案などしていましたが、今の課ではしづらい状況です。まあ確かに、私は外部研修と言っても、遊びに行くようなもんだと思っていますからね正直。でも外部研修を何回受講するみたいな決まりというか、推奨は確かあったので、めちゃくちゃ言いにくいってわけでもないです。それに、たまには気分転換で外出・・・大事ですよね。

■昇進した人が活躍しているか

3つ目は「上司は尊敬できますか?」です。もっと分かりやすく言うと、

「3年前に役員や部長に昇進した人は、今結果を出していますか?」というものです。

畑違いの仕事をすることになった場合でも、3年あれば結果出せるようになるはずです。もしそれでも結果を出していないとしたら、昇進させる基準が間違っている可能性があります。

気を付けなければいけないのは、周りが認める人が昇進した場合です。典型的には、スーパー営業マンが営業課長や営業部長に昇進した場合です。このような場合、周囲の人たちは認めるでしょうが、結果が伴っていなければ何かが間違っているわけです。多くの場合その理由は、個人としては結果を出せるけれど、チームとしては結果を出せない、ということだったりするのですが。

■会社の成長性を左右するたった一つの経営層の意識

これらの基準は、実は経営層のある意識を確認するものです。

1つ目は社員向け施設のきれいさでした。

言い換えるなら、社員向け施設にちゃんとお金をかけているかどうか。

もし社員向け施設を単なるコストとして捉えているのなら、整理整頓はデキても経年劣化には対応しきれていないでしょう。社員の椅子が壊れたら、何段階もの稟議なんてもってのほか。壊れているのだからすぐに買いなおすべきです。「修理できないのか?」「現場に余っている椅子はないのか?」という確認を何段階にも行う会社はバカですね。

コストとして捉えるならそれは正しい判断です。けれども、そのような稟議を求められた従業員の心はすさんでいくでしょう。幸いうちの会社はそんなひどい制度ではなかったはずです。

2つ目は教育研修の仕掛けでした。

学ぶことは成長することであり、昨日よりも大きな価値を生み出せるようになることです。だから、教育を否定されるということは「昨日と同じことをしっかりやっていればよい」というメッセージとして伝わります。つまり成長の否定です。結果として、ミスは減りますが新しいことは何も生まれなくなります。

これは痛いですね。なるほどなと感じました。研修自体の存在意義が薄れているうちの会社は、そもそもが公務員的体質で改革を好みません。きれいごとでは色々イノベーションだかなんだか言ってますが、表面上だけ。本当の改革なんてほとんどできませんし、そんなめんどくさいこと、定年間際の上司は嫌がります。外部研修をそんなに否定する会社ではないので矛盾している気もするんですが・・・。要は研修は形だけ、慣習がそうだから認めている的なことだと思います。

3つ目は昇進の適切さでした。

未来に結果を出せる人が昇進しているのなら会社は成長します。けれども、過去に成功しているから昇進させたり、上司のお気に入りだから昇進させたりするようでは、会社の成長は生まれません。それもやはり、今日の成功体験を再生産しようとしてしまうからです。

この文章全部覚えてうちの会社に叩きつけてやりたいですね。うちの会社はまさにお気に入り人事。なのでなんも成長がありません。会社はもちろん、働く人にとってもです。私はもう割り切って、自分を会社外で成長させるためにこうして色々とブログなどをやっておりますが、会社だけでやっている人はそれでいいのかな?って正直思っています。

この3つの根底にあるものは「投資」の概念の有無です。

成長のためには投資が必要です。購入した資産は、メンテナンスしなければ目減りする一方です。そして将来結果を出す可能性に対してリスクを取らなくてはいけません。そんなあたりまえのことを経営層が理解できているかどうか。

それがこの3つの基準です。

皆さんの会社はどうでしょうか。

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